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沖縄県知事選 応援政治家続々“一騎打ち”

2018年9月18日 19:06
沖縄県知事選 応援政治家続々“一騎打ち”

先週告示された沖縄県知事選挙。自民党や公明党などが推薦する候補には“あの人”も応援に入った。これに対するは、亡くなった翁長知事の後継者。早くも熱い戦いを繰り広げている。地元での取材から見えてきた両陣営の“秘策”とは?

沖縄の歌姫・安室奈美恵さんが引退したその日。政界の人気者が沖縄に姿をみせた。自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長。自民党・公明党などが推す前宜野湾市長の佐喜真淳氏を応援するため駆けつけた。

自民党・小泉進次郎議員「あそこの琉球新報のビルに安室奈美恵さんの大きな写真がありますが、本当にお疲れさまでした!」

演説では、安室さんの引退ムードに染まる沖縄をしっかり意識していた。同じ場には、安倍政権の要、菅官房長官の姿もあった。これまでに二階幹事長や公明党の山口代表ら与党の幹部が次々と沖縄入り。

公明党・山口代表「佐喜真淳さんを勝たせてまいります!がんばりまーす!勝たせてくださーい!」

佐喜真氏勝利にむけ、政府・与党が総力をあげテコ入れを図っている。先月翁長知事ががんの闘病の末、亡くなったことをうけて行われる、沖縄県知事選。翁長氏の後継として立候補したのが、前衆議院議員の玉城デニー氏。玉城氏が強くアピールするのが、“翁長氏の後継者”としての立場。

玉城デニー候補「翁長雄志知事が私に託したバトンをしっかりと受け取ったというこの自覚に勝るものはないと思います」

翁長氏の写真をのせた横断幕や看板をあちこちで掲げ、“弔いムード”を高めようと狙う。その玉城氏、足元はスニーカー。

玉城デニー候補「(Qスニーカー履いてます)そうそうそう」「(Q動きやすいように)そうですそうです!」

ブロック塀も軽々ジャンプ!足を使って有権者のもとを回る。

しかし、この日支持を訴えに訪れた場所で、置いてあるのは佐喜真氏のビラ。玉城氏より先に佐喜真陣営がビラを配り終えたあとだった。玉城氏が笑顔で触れあう有権者の手には…佐喜真氏のビラがあった。

組織戦の佐喜真氏と翁長氏の後継者、玉城氏。激しい戦いを繰り広げるふたりの主張が最も大きく違うのが、普天間基地の辺野古への移設をめぐる立場。翁長氏と同じく「移設反対」を掲げる玉城氏。

玉城デニー候補「これまでも、これからも、辺野古に新しい基地は造らせない!」

一方、安倍政権の支援をうける佐喜真氏は、安倍政権が進める辺野古移設について、立場を明確にしていない。

佐喜真淳候補「普天間飛行場の危険性には一刻の猶予もないということで、普天間飛行場の返還がまず優先すべきである」

基地負担の軽減を訴えるものの、辺野古という言葉は使わなかった。

今月30日に投開票を控えた沖縄県知事選。このほか、最低限の生活費をすべての人に給付すると訴える料理研究家の渡口初美さんと、テーマパークの誘致や若者の政治参加などを訴える元会社員の兼島俊さんが立候補している。