埼玉・群馬の県境にある下久保ダムでは、夜中に若者が集まり迷惑行為を繰り返しているといいます。困った地元が考えたのは、“ご当地ヒーロー”の活用でした。

“鬼神戦隊ダムセイバー”は、下久保ダムを守るご当地ヒーロー。闘う相手は、夜な夜な自撮りする若者グループです。そのうちの１人がこう話します。

「赤い橋っていう真っ赤な橋なんですけど、そこが“心霊スポット”らしくて」

ＳＮＳ上では、霊が出るという根拠のないウワサが流れていました。「作業服姿の男性を見た」という書き込みによって、肝試しに訪れる若者が続出。下久保ダムの菊地所長代理によると――

「私たち職員も５０年勤めていますが、霊とか一切見たことございません。空き家に懐中電灯を持って侵入したり、窓ガラスをこわされたりなどの迷惑行為もあります」

そこでダムの管理所は、あのご当地ヒーロー・鬼神戦隊ダムセイバーに助けを求めることに。

午後１１時すぎ。車が通過した途端、スピーカーが鳴り始めました。橋を渡ると、ダムセイバーのテーマ曲“ウォーターファンタジア”が流れます。この明るい音楽で、心霊スポットのウワサをかき消すという撃退策なんです。肝試しに来た人に話を聞くと――

「ハキハキした曲でしたね、確かにアレ聞いたら帰ろうかなと思いますね。すごい元気な音楽なんで、イメージとずれちゃってる」

ヒーローソングで雰囲気も一変。心霊関連のウワサも減ったということです。最後に、ダムセイバーから一言。

「下久保ダムの平和は俺たちが守るぜ！」


【ｔｈｅ　ＳＯＣＩＡＬ　ｖｉｅｗより】