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突然のゲリラ豪雨…最新技術で回避可能に?

2018年8月20日 15:33
突然のゲリラ豪雨…最新技術で回避可能に?

天気が急変して起こる局地的な大雨、いわゆるゲリラ豪雨。これまで、なかなか予測が難しかったのですが、最近の研究で、かなり詳しく分かるようになっているんです。


■雨雲の立体構造、30秒で観測

ゲリラ豪雨を予測できる最新型の「マルチパラメーター・フェーズドアレイ気象レーダー」。今回、特別に中を見せてもらいました。

「上の方の八角形の所から電波が出てまして、30秒で雨の立体構造を観測することができます。ゲリラ豪雨はこのレーダーを使うと、最大で30分前に予測することが可能になります」(情報通信研究機構 リモートセンシング研究室 中川室長)

そもそもゲリラ豪雨の原因となるのは主に積乱雲。10分ほどで急発達して強い雨を降らせることもあります。

気象レーダーというのは、大気中に電波を発射して、雨粒などを観測しています。これまでの一般的なレーダーは、角度を変えながら、5分ほどかけて観測していました。しかし、この最新型レーダーは複数の電波を広範囲に発射できるため、わずか30秒で雨雲全体の立体的な構造を正確に観測できるんだそう。


■日常の“あの不運”を回避

最新型レーダーの観測画面では、降り出す前の雲の中の雨粒を捉えています。

中川室長「いきなり(雨雲が)湧いてきました」「この“ゲリラ豪雨の卵”を観測することができたと。それによって最大30分前に強い雨が降るのがわかる」

現在、こうした豪雨の予測情報を、メールで携帯電話やパソコンに通知する実証実験を行っているんです。予測メールでは、最大で30分前に雨が降りだす地域・時間・雨量が送られてきます。

中川室長「30分あれば、洗濯物を雨が降る前に入れたり、子供を迎えに行ったりとか、そのように生活に活用できるんじゃないかと」

身近な生活やイベントなど様々な場面で、私たちが突然の雨に困ることが減るかもしれません。