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フォン被告の父「無罪だと強く思ってます」

2018年8月17日 1:22

北朝鮮の金正恩委員長の兄・金正男氏が殺害された事件の裁判で、マレーシアの裁判所は16日、実行犯の女2人について、現段階で無罪ではなく、裁判を継続するとの判断を下した。

ドアン・ティ・フォン被告とシティ・アイシャ被告は、去年2月、マレーシアの空港で金正男氏の顔に猛毒の神経剤VXを塗りつけ、殺害した罪で起訴されている。犯行は、すでに帰国した北朝鮮国籍の男らが指示したとみられる中、被告らに殺意があったかどうかが裁判の焦点。

16日の裁判で裁判官は、VXが吸収されやすい目の部分を狙って塗りつけていることなどから、被告らには殺意があったと認定した。

その上で、2人について、現段階で無罪ではなく、今後も裁判を継続すると判断した。今後、弁護側の証人尋問が行われることになる。

フォン被告の父親「自分の子供が無罪だ、無罪だと強く思っています。きょうは無罪とならなかったので、とても寂しいです」

また、裁判所は「2人が北朝鮮の男4人と共謀して犯行に及んだ」と指摘。その上で「証拠は不十分だが、政治的な暗殺の可能性を排除できない」としている。