アメリカのトランプ政権は１５日、北朝鮮に対する制裁に違反し、酒や石油精製品の輸出に関与したとして、中国やロシアの企業などを制裁対象に追加した。

対象となったのは、中国やロシアなどの企業３社とロシア企業の幹部１人で、アメリカ人との取引が禁止される。

アメリカ財務省によると、中国の貿易会社は、シンガポールの協力会社とともに書類を偽造して酒やたばこを北朝鮮に輸出。また、ロシアの港湾会社は、すでに制裁対象に指定されている北朝鮮の船舶などに対し、港湾業務を提供したという。

ムニューシン財務長官は、こうした「制裁逃れ」に対する取り締まりを「完全な非核化が実現するまで続ける」と強調。中国とロシアに対し制裁の着実な履行を求めるとともに、制裁を緩和しない姿勢を強調する狙いがあるとみられる。