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総裁選 石破氏…形勢逆転へ“期待”の人

2018年8月7日 18:43
総裁選 石破氏…形勢逆転へ“期待”の人

来月に迫った自民党総裁選。安倍首相が多数の国会議員の支持を固めつつある中、7日、参議院議員20人あまりが石破元幹事長を支持する方向となった。石破氏はまた、形勢逆転に向けて“あの人”に期待を寄せている。

7日、視察のため長野県を訪れた石破元幹事長。

自民党・石破元幹事長「(安倍首相を支持しなければ)冷や飯を食わせるとか、干してやるとか、おどろおどろしい話がありますが、そんなバカなことがあるかと」

ただ安倍首相が優位な情勢の中、石破氏に対する支持は伸び悩んでいる。そんな石破氏が形勢逆転の切り札として期待しているのが、国民からの人気が高い小泉進次郎議員。小泉氏は2012年の総裁選では石破氏に投票している。今回はどうするのだろうか?

自民党・小泉進次郎議員「まだ、最後の構図はわかりませんから。(誰を支持するかは)最後までしっかり考えます」

かたくなに態度を明らかにしない小泉氏。言動が注目される中、先週末、小泉氏の動きを日本テレビのカメラが捉えた。自民党の若手議員らとインドに旅立った。

小泉氏の周辺は「総裁選で誰を支持するか聞かれたくないのだろう」と話している。

こうした中、石破陣営に“援軍”が現れた。自民党第3派閥の竹下派が所属議員から意見を聴取。その結果、参議院議員20人あまりが石破氏を支持する方向となった。ただ竹下派の衆議院議員は安倍首相への支持が多く、派閥内で対応が割れることが必至の情勢となっている。

こうした背景にはかつて「参院のドン」とよばれ、政界引退後も強い影響力を持つ青木幹雄元官房長官の存在がある。青木氏は竹下派の参議院幹部に対し、石破氏を支持するよう求めている。青木氏側はその理由について、「参議院選挙での恩を返さないとダメだ」と話している。

2016年の参院選で青木氏の長男・一彦氏が地盤とする島根県と、石破氏の地盤である鳥取県が合区、つまり一つの選挙区となった。石破氏は一彦氏を積極的に支援、一彦氏は当選を果たした。青木氏は「義理を果たす」意味でも石破氏の支持を要請した。

さらに、青木氏は周辺に「このままだと、来年の参院選が大変なことになるわね」と話している。国民からの根強い批判を受ける安倍首相がすんなり3選するようでは、来年夏の参院選で厳しい闘いを強いられるとの危機感がある。

安倍首相はまだ出馬表明をしていないものの、水面下で着々と準備を進めている。先週都内のホテルに選挙対策本部を立ち上げ、総裁選に向けた活動を本格化させた。

一方、総裁選への出馬を目指す野田総務相。先週末、公約にあたる政策集を発表した。「女性活躍・子供・家庭庁」の創設など独自の構想を盛り込んでいる。

野田総務相「自分自身に対するけじめをしっかりつける」

しかし、7日、野田総務相は朝日新聞が金融庁に情報公開請求したことを第三者に漏らした問題の責任をとり、就任時からの閣僚給与162万円を返納すると発表した。

立候補に必要な推薦人集めが難航している野田氏、7日から全国行脚を本格的にスタートさせたが、この問題が追い打ちとなり厳しい状況に立たされている。