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ARF“迅速で着実な非核化”一致できるか

2018年8月4日 19:29

日米などのほか北朝鮮も参加するARF(=ASEAN地域フォーラム)がシンガポールで開かれている。北朝鮮に対し、迅速で着実な非核化を促すことで一致できるかが焦点。

会議が始まる直前、会場内では注目されていた米朝の接触があった。アメリカのポンペオ国務長官が北朝鮮の李容浩外相の姿を見つけ、自ら歩み寄る。そして、2人は笑顔で手を取り合ったまま、20秒ほど言葉を交わした。米朝の対話が続いていることを示した形だが、非核化の具体的な進め方をめぐる両国の立場には大きな隔たりがあり、交渉は停滞している。

ポンペオ国務長官「北朝鮮の最終的かつ完全な非核化という世界の目標を妨げる制裁違反を、アメリカは深刻に受け止めている」

ポンペオ国務長官はARFに先だって会見し、北朝鮮が非核化を実現するまですべての制裁を続けると改めて強調。各国にも「制裁のがれ」を許さないよう求めた。

一方、李外相は3日に到着するや、中国をはじめ友好国7か国と精力的に相次いで会談した。非核化を進めるには、朝鮮戦争の終戦宣言や制裁緩和が必要とする北朝鮮の立場に理解を求めようと、根回しを行ったとみられる。

また、ARFには日本の河野外相も参加している。3日、李容浩外相と意見交換したばかりだが、外務省関係者は「あらゆる機会を使って日本の立場を伝えていく」と話していて、再び接触があるのかも注目される。