日本と欧米 SNSの使い方で大きな違い
世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「日本人 SNSで知り合う人 信頼しない」。若者の価値観や生き方など、幅広い分野が専門の社会学者・古市憲寿氏に話を聞いた。
総務省が発表した「情報通信白書」によると、SNSで知り合う人たちについて「ほとんどは信頼できる」と答えたのは、日本が12.9%だったのに対し、イギリスは68.3%、アメリカは64.4%、ドイツは46.9%という調査結果だった。
ネット上ではこんな意見が見られた。
「日本のほうが、リテラシーが進んでいる」
「自重し、自衛しているだけ」
「警戒心だけ強く、動かない」
――古市さん、この結果についてどう思われますか?
SNSに限らず…「オフラインでも信頼しない日本人」です。
日本ですと、この人はこの会社だから信頼しようとか集団主義的に人のことを信頼してしまって、個人として誰かを判断してこの人は信じられる、信じられないという判断をあまりしないという傾向があるといいます。
――肩書に弱いということですか。
SNSでも肩書ではなくて、属性だけで付き合っている人同士だと、この人を信頼できるかどうかの情報が足りなくて、あまり信頼できないとしてしまう可能性があると思います。
――確かに子どもに、SNSで知り合った人をすぐには信じないでねと教えたい気がします。
あと、欧米と日本ではインターネットの使い方が少し違っていて、例えば、海外はfacebookなら顔写真を掲載して実名でやったりします。
日本はインターネットと現実世界を分けておきたい人が多いです。インターネット上ではアニメのアイコンとかを使って匿名で別人格でツイッター上で生きるような使い方をしていて、現実とは分けておきたい。
現実とネットの世界が地続きなのが欧米で、そうでないのが日本という、その差なのかなという気がしましたね。
――確かに日本人は匿名が多いですよね。
あとは、ネットは怖いという人も多いですよね。やっぱり怖いと思ってますよね。
――そうですね。ですから古市さんも色々と発言して炎上とか、怖くないのかなと思いますけど。
知らない人にたたかれても別に痛くないですからね。だってその人には一生会わないし、たいしたことがない人だなと思っています。
――受け身が上手なんですね。
受け身というか鈍いだけなのかもしれないですけど。
【the SOCIAL opinionsより】