古代アンデスのレリーフが語る“3世界”
考古学者であり法政大学准教授の芝田幸一郎氏は、ペルーで考古学的大発見をした。芝田氏はアンデス文明の発掘調査で、3000年前の神殿から“レリーフ”を大量に発掘。このレリーフは、古代人たちにとって一体どんな意味があるのか?
――これは、どれほどの発見なんですか?
これまでに掘り出してきたレリーフや壁画は、今から約3000年前のものです。その古さや大きさ、そして奇跡的な保存状態などから、ペルーでもまれに見る発見として扱われました。
ただ十数年前、最初に発見した頃は、レリーフが古代の人々にとってどんな意味を持っていたのか、うまく説明することができませんでした。
しかし、数年前の発掘で謎が解けたんです。ピラミッド型の神殿の外壁が、ほぼ全面的にレリーフなどで覆われていて、上から『天空世界』『地上世界』『地下世界』となる世界観を表現していたことがわかったんですね。
――まだまだレリーフが見つかる可能性もありますよね。
今後の発掘で、ほぼ確実に見つかるものと思われます。
――夢がありますね!
■芝田幸一郎氏プロフィル
考古学者・法政大学准教授。ペルー考古学を専門とし、主にアンデス文明の発掘調査に携わってきた。3000年前の神殿から、ジャガーや巨人などがあしらわれたレリーフを大量に発掘。奇跡的な保存状態で、色も当時のまま保存されているものもあり、“大発見”と評された。
【the SOCIAL guestより】