“財布を落とす経験”30歳までに9割以上
世の中で議論を呼んでいる話題について、意見を聞く「opinions」。今回の話題は「落とし物ランキング」――増木大己氏に聞く。
あるIT流通事業会社の調査によると、過去に落としてしまったことがあるもので、一番多かったのが「財布」次いで「傘」「鍵」「アクセサリー」「スマホ・携帯」などとなった。特に「財布」は30歳になるまでに9割以上の人が落としたことがあると答えた。
ネット上では「クレジットカードをレジに忘れたことある」「傘の忘れ物の多さ、もったいない」「見つかった時は本当にうれしい」などの声があった。
――この結果についてご意見をいただきます。フリップをどうぞ。
はい、2796万件。これは日本で一年間に警察に届けられる落とし物の数なんです。日本国民が1億人以上いますので、そういう意味でいうと、4人に1人ぐらいが何かものをなくして届けられていると。実はこれぐらい大きな社会課題になっているんですが、逆にこれをいいかえると、日本の方が届けてくれているということでもあるんですね。
やはり日本の落とし物を届けてくれる文化というものは、世界の中でも非常に日本の倫理観を象徴する事例として取りあげられたりします。東京オリンピックの誘致のプレゼンの時にも「東京は財布を落としても戻ってくる国です」と言われたりするくらいです。
やはり東京オリンピックの時も、ものをなくして困られる外国人もいっぱいいらっしゃると思うので、そういう時に、落とし物がゼロの国ができたらなと考えています。
――ものを大切にするということにもつながりますよね。
やっぱりものをなくさないと、新しいものを買う必要もなくなりますので、お気に入りのものをずっと使えるという意味ではそうなりますね。
――「2796万件」に見えていない落とし物というのも多いと思うんですよね。
そうですね。これは届けられた数字ですので、実際に届けられなかった数というのも考えると、この3~4倍くらいはあるんじゃないかなと思っているので、調査の中にあるように9割の方に経験があるというのは、その通りなんじゃないかと思います。
■増木大己プロフィル
落とし物に特化した事業を展開。財布などに入れて利用できる紛失防止デバイス「マモリオ」をプロデュース。「マモリオ」をつけたモノから離れると、アプリから通知され、置き忘れを防げる。
【the SOCIAL opinionsより】