中東イラクで劣悪な公共サービスなどに抗議するデモが広がり、死者が出るなど、混乱が続いている。

ＡＰ通信によるとイラク南部のバスラで１５日、劣悪な公共サービスや高い失業率などに抗議する市民数千人が地元政府の建物に石を投げるなどした。これに対し、治安部隊が催涙ガスなどを使用し、デモの鎮圧にあたった。

ロイター通信によると、デモは１週間ほど前から特に南部で広がり、サマワでは１５日、治安部隊との衝突でデモ参加者２人が死亡した。イラクでは５月に総選挙が行われたが、２か月あまり経っても、次期政権が発足するメドが立っていない。

加えて、過激派組織「イスラム国」との戦いで甚大な被害を受けた国土の復興も進んでおらず国民の不満が高まっている。