×

「デジタルファースト法案」世の中便利に?

2018年7月2日 14:26
「デジタルファースト法案」世の中便利に?

世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「『デジタルファースト法案』で世の中便利に?」。クラウドで人事労務のサービスを提供する宮田昇始氏に話を聞いた。

政府は今年6月、いわゆる「デジタルファースト法案」の概要を固めた。主な柱は、行政手続きのオンライン化の徹底、添付書類の撤廃、デジタル化を実現するためのシステム整備などとなっている。

ネット上ではこんな意見が見られた。

「これで紙中心の手続きから変わっていくのかな」
「やっと行政にテコ入れ」
「便利になるのは良いがセキュリティーが心配」


――この話題について宮田さんにコメントをフリップに書いていただきました。

「すごく良いこと!!でも、ちょっと心配も…」


――まずは良いことは何でしょうか。

手書きの書類や役所の窓口で並ぶ時間というのが、世の中から消えていくというのはすごく良いことだと思います。一方で、ちゃんと使いやすいものにできるかが心配なポイントです。

実はこういった電子手続きというのはすでにできるのですが、あまり普及していません。理由としては使いにくく手書きのほうが楽だからということです。

しかし、使いにくいというのも仕方がない部分もあります。行政は主流なものだけではなく、ニッチな手続きなどにも満遍なく対応していかなくてはならないからです。さらに予算を短い期間で決めたり、入札がある関係で最初に設計を全部作ってしまわなければならないなど、色々な理由で使いにくくなっています。

いかに一般の方、一般企業が使いやすいシステムになっていくかがポイントだと思います。


――どうすればそうなるのでしょうか。

例えば、行政がすでに始めているやり方で、APIを公開するというのがあります。これは何かといいますと、我々のようなソフトウエアを作っている民間企業と行政のシステムを裏側の仕組みでつなげることができるようになっているものです。

これにより我々のような民間企業が行政が作るシステムよりもより使いやすいもの作るというのをやっています。このAPIをより使いやすくしたり、その種類を増やしていくことで、世の中にどんどん便利なシステムができていくと考えております。


――最初にかっちり決めすぎないで柔軟にしていくというのがポイントになるのでしょうか。

ポイントになっていくと思います。一方で行政が柔軟にやり方を変えていくことは仕組み上、なかなか難しいことなので、そういうところは我々民間企業が得意なので力を発揮していけると思います。


――それは進んでいきそうですか。

どんどん進んでいくと思います。意外と行政の方も我々にヒアリングをしてくださったり、どういうふうにしたらもっと良くできそうですかというのをやったりしています。それがもっと前に進んでいけばと思います。

【the SOCIAL opinionsより】