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コインハイブ事件、取り締まりに疑問の声も

2018年6月28日 13:51
コインハイブ事件、取り締まりに疑問の声も

コインハイブなどを自身のサイトに設置し、閲覧者に不正に仮想通貨をマイニングさせたとして、全国で3人が逮捕、13人が書類送検されました。

これに対してネット上では「逮捕はちょっとやりすぎ」「違法と合法のラインが分からない」「日本が技術的に世界から後れをとるのでは?」など、疑問視する意見も出ています。

そもそもコインハイブとは、サイトの運営者が収入を得るためのサービスで、サイトに表示される広告に代わるものとして開発されたといわれています。

サイトにコインハイブを設置すると、閲覧者のパソコンに仮想通貨をマイニングさせる指示を出し、運営者が収入を得ることができます。コインハイブは閲覧者のコンピューターに負荷をかけますが、意図的に破壊することはないとされています。

なぜ警察は今回の取り締まりを行ったのでしょうか。警察によると、コインハイブでマイニングすることをサイト閲覧者に了解を得ておらず、通常の広告と違いマイニングしていることに気づかない点を問題視し、違法としました。

これに対して摘発された運営者側は、動画広告など閲覧者の了承を得ずに動くプログラムは他にも存在していて、明確な基準がないことから、コインハイブは違法ではないと主張しています。

法律の専門家は――

「パソコンを利用する人の意図に反する動作をさせる不正な指令かどうかが問題になるんです。この不正というのは、社会的に許容されるかどうかを基準に判断しようというのが一般的な解釈なんですね。コインハイブは新しい仕組みなので、まだ新しいものというのは評価が定まっていないわけです。裁判所としても、これは社会的に許容されるか、されないか、裁判官によって判断が分かれる可能性は大いにあると思います」(中島章智弁護士)


【the SOCIAL viewより】