野菜の鮮度 プロが教える“長持ちのコツ”
ジメジメしたこの時期、野菜も傷みやすくなります。そこで改めて、どうすれば長く鮮度を保てるのか、保存のコツを取材しました。
野菜をいつまで保存できるかをどう見定めているのか。街で聞くと、野菜が傷んでから判断することが多いようです。そうなる前に食べておきたいものですが、気にしなくてはいけないのはその“保存方法”。
管理栄養士・伯母直美さんが、まずは夏野菜の正しい保存の仕方を教えてくれました。
「野菜は育った状態で保管することで劣化を防ぐことができます。このような野菜でいいますと、立てかけて保管してください」
縦の向きに育つ野菜は、収穫後も縦に伸びようとします。そのため、冷蔵庫に横に寝かせて保存すると野菜にストレスがかかり、傷むのが早まってしまうそうです。野菜室での保存で、なす、ほうれん草、にんじんは一週間。きゅうりは4~5日。アスパラガスは約3日もつそうです。
街の人たちが普段、保存が難しいと感じている野菜について、伯母さんに答えてもらいました。一週間ほどの保存が可能な大根ですが、気づくと表面がやわらかくなっていることはありませんか?伯母さんによると――
「大根がふにゃふにゃにしているのは、乾燥している証拠です」
水分を保つには、まず大根の葉の部分を実から切り離します。葉が実の水分を吸い取ってしまうからです。さらにその後、実の全体をラップで覆うと、ある程度は乾燥を防げるのだといいます。
続いて、野菜で最も足が早いとされるもやし。購入して約2日でしなしなになることも。伯母さんはこう話します。
「もやしは生のまま水につけて冷蔵庫保存すると、毎日、水を替えれば1週間程度シャキシャキおいしくいただけます」
また、ほぼ全ての野菜は、冷凍保存ができるそうです。1~2か月はもたせられますが、使う場合は加熱調理のみとなります。
しかし、梅雨から夏にかけては、他の季節より少し早く野菜が傷み始めると考えておく必要があるということです。
野菜の賢い保存方法を知り、高温多湿なこれからの時期をうまく乗り切りましょう。