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G7首脳「保護主義と戦う」土壇場で合意

2018年6月10日 12:57

カナダで開かれていたG7(=主要7か国)首脳会議は9日、焦点だった貿易問題について「保護主義と引き続き戦う」などとした首脳宣言を採択して閉幕した。

輸入制限を進めるアメリカのトランプ大統領と、これに反発する他の首脳との対立で当初は難しいとみられていた首脳宣言の採択だが、土壇場で合意にこぎつけた。

安倍首相「今回のサミットはとりわけ見解が異なる局面が多く難航しましたが、首脳宣言として発出できることは大きな意義があると考えています」

首脳宣言では焦点の貿易問題について「保護主義と引き続き戦う」とした上で、「自由で公平で互恵的な貿易が成長の鍵」などと自由貿易の重要性を訴えている。ただ、安倍首相がその意義を強調した直後にトランプ大統領は突然、ツイッターで「首脳宣言を承認しないよう指示した」と表明した。これには日本の同行筋も「真意がわからないし、どう対応したらいいのか」と戸惑いを隠せない様子。今後の火種であることは変わりなく、間を取り持とうとする日本にとっても難しい課題となっている。

一方、北朝鮮の問題をめぐっては日本の主張が反映された形。

安倍首相「国際社会が一致して、これまでと何ら変わることなく(北朝鮮に)安保理決議の完全な履行を求めていくことをG7の総意として改めて合意しました」

安倍首相は、また、北朝鮮の金正恩委員長との会談に重ねて意欲を示したが、具体的な道筋は見えていない。