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未来は“ドローンの召使い”がいる世界に?

2018年6月7日 15:22
未来は“ドローンの召使い”がいる世界に?

世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「雨ニモマケズ ドローン飛行」。ドローン関連事業に参画しているAerial Lab Industries・小松周平代表取締役に話を聞く。

日本気象協会などは、人工的に降らせた大雨の中でドローンを飛ばす実験を行った。“どの程度の雨なら安全に飛行できるのか”の基準作りに生かすという。ネット上ではこんな声が挙がった。

「水害時の現況把握には役立ちそう」
「いつ落ちるか…ドローンに夢見すぎ」
「風をコントロールできるのか」


――小松さんに、この話題についてのご意見を書いていただきました。フリップをお願いします。

「空の産業革命」が1つのキーワードかなと思います。皆様の意見(ネット上の声)はごもっともで、ドローンに対してはネガティブな意見があると思うんですね。

やっぱり、「ドローンが落ちてきた時に人がいたらどうするのか」「風はどうなのか」などの技術的なところだったり、社会的なところだったり、すごく不安だと思うんですよね。

一方で、ドローンというのは、目的と制度をしっかりしたうえで技術革新がついてくれば、十分に社会で活躍するツールになると思っています。


――その技術革新というのは具体的に言うと?安全に飛行するためには何が必要なんでしょうか?

主に3つの機能が必要だと思っています。1つめは、ドローン自体を制御する技術。2つめは、管理するためのブロックチェーン技術。これが管制システムに生かされると思います。最後に、それらを最適化してコントロールするAIの技術というものが重要になってくると思います。


――ブロックチェーンもAIも、近年話題になっているという印象なんですが、それらを全て取り入れることでどのような変化が生まれるんでしょうか?

管制システムによってドローンがどこを飛んでいるのか、何をしているのかが簡単に可視化されることによって、安全に飛行できるような監視も始まり、ドローンに対しての命令を打つというところを実際にできる。

それを1つのサーバーで管理すると、もしサーバーが落ちてしまったらという不安があるので、分散的にブロックチェーンで管理していくといったことが大事だと思います。


――2020年頃には、ドローンはどのような姿になっているんですか?

いま、国土交通省を含め関係各省が、ドローンをどう活用するかといった次世代のロボティクスソリューションについて前向きに制度を進めています。この法整備が2020年をめどに大きく変わると思っています。

それによって、ドローンの物流といった皆さんが想像しているようなものが、近い将来、最初にできるようになると思います。


――その先の未来は、どんなことができるようになりますか?

SFの世界ではないんですけど、スマホがドローンのようになったり、指向性スピーカーや指向性マイクによって、ドローンがついてきて会話するけども誰にも聞こえないとか、映像を投影したりとか、“ドローンの召使い”みたいな――そういった世界観になっていくのかなと思います。


■小松周平氏のプロフィル
Aerial Lab Industries代表取締役。大学院修了後、外資系投資銀行などを経て、世界規模でのビジネス展望を抱きドローン関連事業に参画。「空を自由に移動する」をテーマに研究・開発やコンサルティング事業を手がけている。


【the SOCIAL opinionsより】