フランスの情報機関の元職員が、二重スパイとして中国側に機密情報を漏らした疑いでフランス当局が捜査を行っていることが分かった。

ＡＦＰ通信によると、フランス国防省に属する対外治安総局の元職員２人が、国家利益を脅かす情報を外国に漏らした疑いなどで逮捕、収監された。

また、２人のうち一方の妻も犯行に関与したとして、司法当局の監視下に置かれているという。

対外治安総局は、フランスの治安維持や破壊活動防止のため、主に国外で情報収集や機密作戦を行う情報機関だが、フランスの新聞「ルモンド」などは、中国当局が対外治安総局をスパイするために元職員らを雇っていたと伝えている。

ＡＦＰ通信は、捜査関係者の話として、少なくとも２０１６年７月から９か月にわたって情報が漏えいしていた疑いがあるとしている。

フランス政府は、今のところ中国側への対応を明らかにしていない。