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トランプ大統領、北の挑発に備えるよう指示

2018年5月25日 3:32

アメリカのトランプ大統領は24日、来月12日に予定されていた米朝首脳会談を中止すると表明した上で、北朝鮮の挑発に備え、必要に応じて軍事的な態勢を整えるよう指示したことを明らかにした。

トランプ大統領「私はシンガポールでの米朝首脳会談を中止することを決断した。これは北朝鮮、世界にとって大きな後退だ」

トランプ大統領は演説で、来月12日に予定されていた史上初の米朝首脳会談の中止を表明した。その上で、大統領は北朝鮮の挑発に備え、必要に応じて軍事的な態勢を整えるよう軍に指示したことを明らかにした。

トランプ大統領「マティス国防長官、統合参謀本部議長、最も強力な米軍幹部らと話したが、彼らは必要であれば準備する」

日本と韓国ともすでに協議していて、「われわれはこれまでにない準備がある」と北朝鮮を強く警告した。

また、大統領は、北朝鮮に対する最大限の圧力を継続するとの方針を示し、「アメリカは絶対に自国の安全に妥協しない」と強調した。

一方で大統領は、金正恩委員長に対して「私は待っている」と呼び掛け、完全な非核化に速やかに応じ、対話の席に戻るよう呼び掛けた。

トランプ大統領「輝かしい未来は、核兵器の脅威が取り除かれる時のみ可能だ。金委員長が建設的な対話に関与することを決断する時を私は待っている」

これに先だって大統領は、金委員長あての書簡を公開。会談中止の理由について、「北朝鮮が最近の声明で示した凄(すさ)まじい怒りとむき出しの敵意を受けて、会談は不適切だと感じた」と記している。

また、北朝鮮が談話の中でアメリカを「核」で威嚇したことに触れ、「われわれの核の方が圧倒的に強力だ。それを決して使うことがないことを神に祈る」と書き込み、強く警告している。