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日中韓「共同宣言」に初めて“拉致”表現

2018年5月10日 1:32
日中韓「共同宣言」に初めて“拉致”表現

日本、中国、韓国、3か国の首脳による会談が約2年半ぶりに開催され、首脳らは朝鮮半島の完全な非核化を目指すことで一致した。また、共同宣言には、拉致問題についての表現が初めて盛り込まれた。

安倍首相「朝鮮半島の完全な非核化と、北東アジアの平和と安定に向けた機運を、国際社会と一層協力し、しっかりと北朝鮮の具体的な行動へつなげていかなければなりません」

発表された共同宣言には、日中韓3か国が「朝鮮半島の完全な非核化」に関わっていることや、「国連安保理決議に従った解決によってのみ北朝鮮に明るい未来がひらける」との表現が盛り込まれたが、日本が主張してきた「完全かつ、検証可能で、不可逆的な非核化」という表現は入らなかった。

また、拉致問題が初めて宣言に盛り込まれ、中国・韓国の両首脳からは「対話を通じて可能な限り早期に解決されることを希望する」との立場が示された。

一方、午後から行われた日中首脳会談では、安倍首相が年内に中国を訪問し、その後、習近平国家主席が日本を訪れることで合意したほか、自衛隊と中国軍の偶発的な衝突を防ぐための「海空連絡メカニズム」の運用を開始することなどで一致した。

また、李克強首相は日中関係改善の象徴として、中国から日本に2羽のトキを提供することを表明した。