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メキシコ 国境の町に中米から大勢の移民

2018年5月3日 10:46

アメリカのトランプ大統領がメキシコとの国境警備を強化する中、メキシコの町ではアメリカに亡命を申請する多くの人々が野宿を余儀なくされている。その現場を取材した。

メキシコ北西部にある国境沿いの町、ティフアナ。今週、大勢の“中米出身者”が到着した。

彼らは、「キャラバン」と呼ばれる移民の集団。母国の治安の悪化から逃れ、新たな生活の場所としてアメリカを目指している。

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そんな彼らは今、亡命申請の順番待ちのため、国境のすぐ近くで野宿をしている。

キャラバンの支援者によると、トランプ政権発足後は、亡命の審査が厳しくなり審査を待ち続ける人々が野宿せざるを得ない状況が生じていると言う。そうした中、集団から離れるメンバーもいて、不法入国を試みた11人が逮捕された。

アメリカ・トランプ大統領「『キャラバン』が近づいてきて、今、混乱しているのを知っているだろ?」

前のオバマ政権は不法移民を救済する寛容な政策をとっていたが、トランプ大統領は一転、取り締まりを強化。キャラバンに対する敵意をあらわにし、国境付近の警備兵を増やしていた。

キャラバンが国境の町に着いて3日。アメリカの玄関口では、いまなお、100人以上が野宿を続けており、事態の収束にはまだしばらく時間がかかりそうだ。