ニュースのポイントをコンパクトにまとめた「深層ＮＥＷＳ　ここにフォーカス」。先日の南北首脳会談の結果は拉致問題の解決に向かっているかどうかについて。

静岡県立大学　准教授・奥薗秀樹氏「北朝鮮から見た時に対日関係を進展させる一番大きなプロセスというのは、やはり過去の清算をすることによって堂々と日本から巨額の経済支援を手にすることができるということが一番北朝鮮から見た時の対日関係改善のインセンティブです。もちろんそれは簡単なことではない。拉致、核・ミサイル、そして過去の清算、これを一括で妥結するんだということなんですね」

「日本側としてはやはり、拉致問題は一次方程式ではなく連立方程式なんですよ。『拉致被害者を帰せ、帰せ』と単に言ってもなかなか難しいものがありますんで、そこはやはり北朝鮮が一番欲しがっているものがあるわけですから」

拓殖大学大学院　特任教授・武貞秀士氏「日朝の首脳会談、意外と早い時期に実現しそうですね」

Ｑ：意外と、というのはどれぐらいのスパンで？

武貞秀士氏「（日朝を）米朝首脳会談の前にやるという考えが日本側にはないですから、その直後にでもやることになる可能性がある。その前に北朝鮮とロシアの首脳会談、もう一つ習近平主席の平壌訪問。これが近いうちに起きます。そうなると日本だけが（北朝鮮と）首脳会談やってないねということで意外と早まる」

「直接首脳会談という形で行けば、さらに事実関係も含めて（拉致問題を）議論しましょうという形になることは間違いないですよ。『終わった。もう拉致の問題は出さないでください』という言葉は（最近）私は一回も聞いてないですね。向こう（北朝鮮）の幹部の人と話をしてね」