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両首脳和やかに…文大統領「いい話できた」

2018年4月27日 15:05

北朝鮮の金正恩委員長と韓国の文在寅大統領の首脳会談は午前の会談が終わった。また、南北軍事境界線を越えた際の両首脳のやり取りが明らかになってきた。韓国・ソウル郊外のプレスセンターから藤田賢治記者が伝える。

午前の会談は11時55分に終了した。会談の詳しい内容は明らかになっていないが、午前の会談の終了に際し、文大統領は「いい話ができいい贈り物になる」と述べた。

文在寅大統領「きょう良い話し合いができたので、南北の国民や世界中の皆さんに良い贈り物ができると思います」

金正恩委員長「私たちの初めての対面と協議の内容についての発表が、少しでも人々に応えられるようにしたい」

発言からは両首脳の会談を成功させたい熱意が読み取れる。一方、会談の冒頭で金委員長は「いくらいい合意や文章が発表されても、しっかり履行されなければむしろ失望につながる」と述べている。文在寅政権以前の韓国の保守政権の時代に、北朝鮮に厳しい態度がとられ経済協力が滞ったことなどを念頭に今回、合意をするならば韓国側がしっかり履行する必要があるとけん制したと言える。

北朝鮮の非核化について、具体的な成果を引き出せるのか。午後は両首脳による記念植樹などのイベントのあと、会談が再開される見通し。

また、韓国大統領府は金委員長が午前に軍事境界線を越えてきた際のやり取りを明らかにした。出迎えた文大統領が軍事境界線について、「私はいつ越えていくのだろうか」と言ったところ、金委員長が「ではいま越えてみましょうか」と文大統領の手を取り北側に渡ったという。