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宇宙の謎に迫る?電子と陽電子の衝突初確認

2018年4月27日 11:06

宇宙が誕生した直後の状態を再現した施設で、初めて電子と陽電子の衝突が観測された。宇宙誕生時の謎に迫る新たな素粒子の発見につながる可能性もあり、ノーベル賞級の成果も期待されている。

実験が行われているのは、茨城県つくば市にある高エネルギー加速器研究機構の新型粒子加速器「スーパーKEKB」。138億年前に宇宙が誕生した際に起きた反応を人工的に再現するため、地下にある1周3キロメートルの円形加速器の中で、マイナスの電気を帯びた電子とプラスの電気を帯びた陽電子を、ほぼ光の速さで正面衝突させる実験を先月21日から始めた。そして、26日午前0時半過ぎ、電子と陽電子の衝突が初めて観測されたという。

今後、衝突で発生した素粒子を詳しく調べる予定で、新たな素粒子が発見されれば、宇宙の成り立ちを説明する新理論が生まれる可能性もあり、ノーベル賞級の成果も期待されている。