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野菜も魚も“規格外”安く仕入れてお得に!

2018年4月24日 19:54
野菜も魚も“規格外”安く仕入れてお得に!

魚や野菜などを“ある工夫”でお得に提供するお店が続々と登場している。その秘密は「規格外」。市場に出回りにくい食材を上手に活用するワザがあった。

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■不ぞろいなミニトマトや“ババア”を天ぷらに!?

甘みが強いミニトマトに衣をつけ、かりっと揚げたトマトの天ぷら。しかし、よく見てみると、大きいものもあれば、小さいものもあり、サイズが不ぞろいだ。そのワケは…。

立天○・桐井浩さん「もったいないトマトといいまして、規格外の。そろわないんです。大きさが」

不ぞろいなため、市場では敬遠されがちな規格外のトマトなのだ。さらに、このお店では、めったに流通しない珍しい魚も天ぷらに。

立天○・桐井浩さん「ババアといって山陰の深海魚」

鳥取県の東部では昔から食べられているタナカゲンゲという魚で、その見た目から、地元での愛称は「ババア」。今、こうした出荷されにくいものや、規格外の“もったいない食材”を販売するお店が注目されている。


■にんじん1キロ90円!規格外野菜のメリットは?

天候次第で高騰してしまう野菜。東京・赤坂の旬八青果店では、規格外の野菜がお得に手に入るという。店頭に並んでいたトマトを見てみると、大きく成長しすぎて割れてしまったものや、形がいびつなものもある。ただ、価格は大きなトマトが3つ入って1袋390円。お店によると、仕入れ値は正規品の3分の1だという。さらに、土がついたままの規格外のにんじんは、1袋約1キロでなんと90円。すじっぽく水分が少し抜けているが、加熱調理すれば、おいしくいただけるという。

アグリゲート経営企画部・佐藤麻美さん「お値打ちな(仕入れ)価格で規格外品を買わせていただくことで、けっこう買いやすい価格で店頭で販売させていただくので、お客さんにも喜んでもらえる」

■規格外の食材で新ビジネス…売り上げもアップ!

規格外の野菜を扱う青果店では、去年の12月から、新ビジネスも開始している。店の前にできていた行列の先にあったのはお弁当。規格外の野菜をお弁当の具材に使っている。そのワケとは?

アグリゲート経営企画部・佐藤麻美さん「熟れすぎちゃった果物とかトマトとか、明日になると鮮度が落ちちゃうかもしれない葉物とか、まだ食べられるんだけど、価値がないものとして捨てなきゃいけないのはもったいないなと思っていて」

規格外の野菜の鮮度が落ちる前に、お弁当用の料理に有効活用しているという。さらに今月からは、野菜以外の“もったいない食材”も使用。

アグリゲート販売事業部・兒玉徳道さん「シタビラメといいます。これまで、サイズや時期的な問題で利用されなかった未利用魚になります」

フランス料理では高級魚として重宝されるシタビラメだが、日本ではまだ主流の魚ではない。そのため仕入れ値が安く、お弁当のメインの食材として採用したという。お弁当には規格外のにんじんやほうれん草も入っていて、値段は550円。規格外野菜のお弁当は、ほぼ毎日売り切れる人気ぶりだ。シタビラメのお弁当を買ったお客さんは…。

利用者「(シタビラメは)フレンチとか少し高級なイメージ。お得感ありますよね」「いいと思います。捨ててしまうのはもったいないので。こんなおいしいものを」

お店にとってのメリットとは?

アグリゲート経営企画部・佐藤麻美さん「規格外をうまく活用するというのも仕入れ(価格を抑える)の工夫の1つなので。八百屋だけをやっていたときよりも、お弁当とお総菜で売り上げが伸びたので」

規格外商品で仕入れ価格を抑えることができ、店全体の売り上げも去年に比べ約2倍になるという。