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正規非正規待遇格差訴訟 最高裁で「弁論」

2018年4月20日 14:36
正規非正規待遇格差訴訟 最高裁で「弁論」

正社員と非正規社員の待遇の格差が違法かどうかが争われた裁判で、最高裁は20日、原告と被告、双方の意見を聞く「弁論」を開いた。

この裁判は、横浜市の運送会社「長沢運輸」で定年退職後に再雇用された運転手3人が、定年前と同じ仕事をしているのに、賃金が減額されたのは違法だとして、正社員と同じ賃金の支払いを求めているもの。

一審は運転手側の請求を認めたが、二審は、「定年後の賃金の減額は一般的で、社会的にも容認されている」として、運転手側の逆転敗訴の判決を言い渡していた。

運転手側は上告し、20日、最高裁で開かれた「弁論」で「定年後再雇用の労働者を使ってコストカットすることに合理性は見いだせない」と主張。

一方、会社側は「企業が定年後に一定程度賃金を引き下げることは、適法なものとして保障されている」と主張した。

判決は6月1日に言い渡される。

また、最高裁は正社員と非正規社員の待遇格差を巡る裁判をもう1件審理していて、23日に「弁論」が開かれる予定。

待遇格差を是正する「同一労働同一賃金」の実施は、今国会の焦点となっている「働き方改革関連法案」の柱のひとつで、2件の裁判を巡る最高裁の判決が影響を及ぼす可能性もある。