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日米首脳会談 初日の評価と今後の焦点は?

2018年4月18日 17:41

安倍首相とアメリカのトランプ大統領が日本時間の18日朝、アメリカ・フロリダ州の大統領の別荘で会談した。6月上旬までに行われる見通しの米朝首脳会談で拉致問題を取り上げることや、日本を射程に収める短・中距離ミサイルの廃棄も求める方針で合意した。現地から平本典昭記者が伝える。

■日米首脳会談、初日の評価は?

初日の評価について、日本側のある出席者は「満額回答だった」と自信をのぞかせている。

トランプ大統領「我々は拉致問題を(米朝首脳会談で)取り上げるだろう。今まさに話し合う時で、解決すべき時だ」

安倍首相「米朝首脳会談において拉致問題を取り上げてもらうと明言していただいたことに対してお礼を申し上げたい」

同行筋によると、日本が重視する拉致問題について、トランプ大統領は「日本のために最善となるベストを尽くす」と話したという。また日米外交筋によると、日本に対する短・中距離ミサイルの脅威について、「日本の立場はわかっている」と理解を示したという。

日本の要求はほぼ受け入れられた形で、初日はトランプ大統領が安倍首相に対して最大限「気遣い」の姿勢を見せたといえる。ただ、リップサービスでなく大統領が本番で詰めた協議をするかは未知数ともいえる。

■2日目の会談の焦点は?

2日目はゴルフを一緒にプレーした後、再び首脳会談に臨む。主なテーマは貿易問題に移る。アメリカが課している鉄鋼などの輸入制限について、安倍首相は日本を除外するよう要請する考え。また、TPP(=環太平洋経済連携協定)への復帰を求める方針。

安倍首相はゴルフのプレー中にも説得に乗り出す構えを見せているが、トランプ大統領はツイッターで「TPPは好きでない」と発信するなど早くも神経戦が始まっている。

外務省関係者は「利益が真っ向からぶつかる貿易問題で安倍首相がどれだけ譲歩を迫れるかがカギだ」と話している。

ゴルフで縮める大統領との距離で、難しい交渉となる貿易問題で安倍首相が具体的な外交の果実を得られるかが問われる。