×

年金支給開始基準年齢 繰り下げについて

2018年4月10日 21:23
年金支給開始基準年齢 繰り下げについて

ニュースのポイントをコンパクトにまとめた「深層NEWS ここにフォーカス」。年金制度を維持するため、現在65歳となっている年金支給開始の基準年齢を繰り下げるかどうかについて。


昭和女子大学 特命教授・八代尚宏氏「日本の場合は65歳からもらい始めて男性の場合は(平均寿命の)80歳、女性で87歳までもらう。つまり男性で15年近くもらう。こんな大盤振る舞いしていたら年金が持たないのは当たり前。支給開始年齢を70歳に上げるというのはすごく大変なことだとあるが、日本人の寿命は長いんですよ。これは誇るべきことなんですが、それだけ長いってことは長生きのリスクが高まりますから保険としては70歳まで働いてもらう。そうしないと年金財政は持たないんですよね。日本人、特に高齢者は働くのが好きですから。それをエンカレッジ(支援)できるような労働市場に変えていく」

「支給開始年齢を上げるというとすごい反発が起こると言われるが、他の国はみんなその反発をちゃんと国民に納得してもらってやってきたんですよね。これが『責任ある政府』のやり方で、日本はそれをしていないってことなんですよね」

慶応大学教授・駒村康平氏「今の寿命の延びの範囲であれば(支給開始)基準の年齢(65歳)は変えないでなるべく遅らせて、こっち(働き続ける)の方に回ってくださいねと誘導する、70歳までの(支給繰り下げ)選択肢を維持していくことになるが、寿命が100年となると年金(支給額)を下げ続けるにも限界がありますから、そうなってくるとはっきり基準を変えて、もう70歳までは働く社会にしましょう、それが標準ですよと切り替えなきゃならない。今後の寿命次第だと思います」