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「本件は首相案件」文書で今後の展開は?

2018年4月10日 17:30
「本件は首相案件」文書で今後の展開は?

加計学園の獣医学部新設を巡り、愛媛県の職員などが2015年4月に、当時の首相秘書官と面会した際、秘書官が「本件は首相案件」と発言したことを記載した文書を、県が作成していた。「首相案件」という記載があったことで今後、どういう展開になるのだろうか。国会記者会館から青山和弘記者が伝える。

まず、柳瀬元秘書官が本当にそのような発言をしたのか、事実関係が焦点となる。

柳瀬氏はコメントで発言を否定しているし、政府高官も「向こうが勝手に言っているだけだろう」と話している。

しかし、だとしたら愛媛県は、ありもしない発言を記録に残したのか、ということになるし、ある官邸関係者は「国家戦略特区は総理直轄だから首相案件と言ってもおかしくない」と語っている。

もし発言が事実だとしたら、それがどういう意味だったのかが焦点となる。

いずれにしても、野党側は攻勢を強めそうだ。

野党側は獣医学部の新設が安倍首相主導だった疑いが強まったとして、追及のボルテージを上げている。

立憲民主党・辻元国対委員長「官邸はいまや疑惑の館(やかた)ではないですか。ご自身のこともよくお考えになって、膿(うみ)の源はどこにあるのか、そこを断ち切っていただきたい」

野党側は柳瀬氏の証人喚問を求めていく考えで、国会では森友問題、日報問題に加えて加計学園の問題も再燃することになる。

自民党内からは「この問題は安倍さんが首相である限り終わらないと思う」との嘆き節も聞こえてくる。