×

疑義深まる「口裏合わせ」官僚倫理は:解説

2018年4月9日 17:38
疑義深まる「口裏合わせ」官僚倫理は:解説

森友学園への国有地売却をめぐり、財務省は9日、森友学園側にウソの説明をするよう求めていたことを認め、謝罪した。前代未聞の文書改ざんに加えて浮上した「口裏合わせ」。国会記者会館の青山和弘記者が解説。

■にわかに信じられない財務省の「口裏合わせ」要請。問題点は

これは、あってはならないことだ。問題点は2つある。

1つは、国有地の8億円値引きの根拠が本当に適切だったのか、大きな疑義が生まれること。

そしてもう1つは、官僚のモラルの問題。こんな口裏合わせのウソがもしまかり通るようでは、国会審議は信用できないし、意味もないということになる。また、民間にウソを持ちかけるとは、国家公務員の倫理観、正義感はどこに行ったのだろうか。

野党側は厳しく批判している。

立憲民主党・辻元国対委員長「財務省がここまでするかという、ウソの強要や文書の改ざん、一文の得にもならないと思うんですよ。安倍総理夫妻のためではないかという疑念がますます膨らみました」

■焦点は、何のために口裏合わせを求めたのか。

決裁文書の改ざんもそうだが、なぜ、ここまでひどい行為に財務官僚が走ったのかということだ。財務省は佐川前理財局長の答弁との整合性を取るためだと説明しているが、野党側は、安倍首相や昭恵夫人のためでないとここまでやらないのでは、と疑っている。

森友学園問題の真相解明は、まだまだ遠いと言わざるを得ない。