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天皇陛下「退位から即位」注目点は?

2018年3月30日 18:07
天皇陛下「退位から即位」注目点は?

皇太子さまの即位に伴う行事の一つ、「即位礼正殿の儀」とパレードについて政府は、来年の10月22日に行うことを決めた。退位や即位の日程が決まり、私たちもお祝いに参加できる機会があるのだろうか。

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■来年4月30日「退位の日」、5月1日に「新天皇即位」

来年の主な行事は、4月30日が天皇陛下の退位の日。そしてその翌日、5月1日に皇太子さまが新天皇に即位される。2か月前の2月24日には天皇陛下の在位三十年を祝う式典が国立劇場で行われる。

この式典は在位二十年の時も国立劇場で行われ、首相など1000人が参加。記念演奏なども行われた。ちなみに同じ日、民間の政財界の有志がお祝いの式典を開いて、皇居前広場に約3万人が集まった。EXILEがお祝いの曲を披露して話題にもなった。退位が予定されているだけに今回もこういう式典がもしあれば、もっと多くの人が来そうだ。

■来年10月22日に皇太子さま即位の行事

そして来年5月1日に新天皇が即位した後、半年近くあいて10月22日に新天皇の即位を内外に示す儀式「即位礼正殿の儀」と、パレードが行われる。

1990年に天皇陛下が即位された時のパレードでは、両陛下はオープンカーに乗って皇居を出発され、皇宮警察に先導された。警備がすごく、皇后さまのドレス姿も美しかった。沿道には一目見ようと約11万7000人がつめかけた。木に登っている人までいる。国会議事堂の前も通った。

今回のパレードがどこを通るのかはまだ決まっていないが、出発地点と到着地点だけは決まっていて、前回のルートと同じになるといわれている。前回は皇居をスタートし、国会議事堂前を通り、青山通りを抜けて青山一丁目の交差点を曲がり東宮御所に到着。4.7キロの距離がある。

そしてこの後にもお祝いの儀式がいろいろ続き、パレードが終わると宮中で「饗宴の儀」がある。これは新天皇の即位をお披露目するパーティー。

そして11月14日、15日には「大嘗祭」。これは新天皇が即位後に行う一度きりの重要な儀式だ。前回の饗宴の儀だが、各国の王室関係者や元首が出席した。ダイアナ妃の姿も。4日間で出席者を変えながら7回も行われ、約3000人が参加した。

■今回の内容は?

今回も7回行われるかどうかはまだ決まっていない。どんな内容になるのかが今後の焦点だ。30日朝、菅官房長官はこのように発言した。

菅官房長官「(今回の饗宴の儀は)有識者ヒアリングで簡素化すべきであるという意見があった。関係省庁で検討を進め、適切に判断したい」

つまり回数や規模が小さくなる可能性もあるということ。前回は30年前で日本経済も華やかなりし頃、バブルの終わりの時期だったが、現在の経済状況も考慮しようと。しかし、一連の即位の行事では、皇室のしきたりから変えられない部分が多々あり、むしろ衣装や装身具などは職人が少なくなり、材料費も上がって前回より費用が膨らむともいわれている。そういう中で、削れるところは饗宴の儀ぐらいしかないといわれている。例えば引き出物は簡素化しよう、という検討がされている。

30日に具体的なスケジュールが発表されたことで、実感がわいてきた。来年は天皇陛下に長らくありがとうございましたと感謝し、そして新天皇には期待を込めてお祝いするということがずっと一連の流れで行われることがイメージできる。