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英のEU離脱期限まで1年 課題山積

2018年3月29日 7:40

イギリスがEU(=ヨーロッパ連合)から離脱する期限まで29日で残り1年となる。しかし、交渉は思うように進まず、離脱派からは批判も出ている。

イギリスとEUは先週、離脱後も現在の関係を当面維持する「移行期間」を2020年12月まで設けることで合意した。社会や経済の急激な変化を避けるためのもので、経済界からは歓迎の声も出ているが、離脱した後も事実上、EUに残り続けることから、離脱派からは批判も出ている。

イギリス独立党・ファラージ元党首「キャメロン前首相は国民投票の翌日にEUに離脱を通告して2年以内に離脱すると言っていたのに、通告するだけで9か月もかかった」「政府の対応は遅く、煮え切らない」

今後、イギリスとEUは離脱の条件を定めた「離脱協定」を今年10月までにまとめることを目指すが、EUであるアイルランドとイギリスの一部である北アイルランドの国境をどう管理するかなど課題は残ったまま。

さらに、イギリスとEUの交渉担当者が「離脱協定」をまとめたとしても、それを各国の議会が期限である来年3月までに承認するかは不透明。メイ首相にとって時間との勝負が続く。