×

佐川氏は最後まで姿勢変えず 野党は猛反発

2018年3月27日 17:35
佐川氏は最後まで姿勢変えず 野党は猛反発

森友学園に関わる決裁文書の改ざん問題をめぐり、国会で27日、財務省の佐川前理財局長の証人喚問が行われた。国会で取材している青山和弘記者に聞く。

Q:証人喚問は午後4時過ぎまで続いたが、最後まで佐川氏は姿勢を変えなかった。

立憲民主党の逢坂議員は近畿財務局の職員が自殺したとみられる話にも触れて改ざんの真相を語るよう迫ったが、佐川氏はかたくなに証言を拒否した。

立憲民主党・逢坂議員「これは単に公文書の書き換えといったようなことだけで済まされる問題で私はないと思う。だからこそ本当のことを言っていただいて、何に問題があったのか。自分で答えられないところは、この人に聞いてくれっていうことぐらい言わないと、この案件、私は解決しないと思っていますが最後にいかがですか」

佐川前理財局長「証人としてお答えできることはお答えをしているつもりでございます。ただ、私のまさにこの捜査の身分に関わる話について、答弁は控えさせていただくということでございますので、ご理解賜りたい」

Q:こうした証人喚問を与野党はどう受けとめているのだろうか

結局、喚問の焦点だった誰が何のために改ざんを指示したのかはまったく明らかにならなかった訳で野党側は猛反発している。

立憲民主党・辻元国対委員長「疑惑の火の粉が広がった。(改ざんの)動機、経緯など、刑事訴追の恐れがあるから答えられませんと一方で言いながら、安倍総理や今井秘書官や昭恵夫人の関与はなかったなかったばかり言う訳ですよ。まず、ここが矛盾している」

野党側は一斉に「疑惑はますます深まった」と批判している。その一方で与党幹部からは27日の佐川氏の証言を評価する声が相次いでいる。

自民党・吉田参院幹事長「官邸だとか総理だとかあるいは昭恵夫人が対応だとか買い取りだとか、そうしたものに関与していなかったということが明白になったのではないか」

別の自民党幹部は「これがすべてだ。政治家との関わりについてはこれでおしまいだ」と強調している。ただ自民党内にも「納得感がまったくない。支持率はまた下がるだろう」という声もある。

28日、来年度予算案も成立する見通しで予算委員会の審議も一段落する。首相周辺が「これ以上何か聞くことがあるの」と語るなど首相官邸は27日の喚問で幕引きを図る方針だが、与野党の駆け引きはさらに激しくなりそうだ。