日産自動車で完成した自動車の検査を無資格の検査員が行っていた問題で、国土交通省は２６日、「組織の責任は極めて大きい」として、業務改善を指示した。

石井国土交通相は２６日、日産自動車の西川社長に対し、無資格検査の問題で、再発防止策の実施状況について定期的な報告を求め、当分の間、重点的な監視対象とする業務改善指示書を手渡した。

国交省は、実態の伴わない完成検査の届け出がされていたことや、工場の管理者や本社が現場の状況を把握できていなかったことなどが極めて不適切であり、経営層を含め組織の責任は極めて大きいとしている。

また、問題が発覚した後にも、栃木県の工場で一部の検査が実施されていなかったことは重大な法令違反だとして、裁判所に対し、制裁金にあたる過料を適用するように通知した。