×

男がスーパー立てこもり、19人死傷 仏

2018年3月24日 7:41

フランス南西部の町で23日、男が警官らを銃撃し、その後、人質をとってスーパーマーケットに立てこもるなどして、計19人が死傷した。男は過激派組織「イスラム国」の戦闘員を名乗っていた。

首都パリから600キロ以上離れた、小さな町で事件は起きた。事件から10時間以上がたっても、警察が周辺の警戒にあたっている。

捜査当局によると、23日、フランス南西部トレブのスーパーで銃を持った男が、客や従業員を人質に立てこもり銃を発砲するなどして2人を殺害したという。また、男はこの直前に、スーパーから約8キロ離れた場所で車を強奪し、車に乗っていた2人や警察官に発砲していて、2つの事件で計3人が死亡、16人がケガをした。

男は数時間にわたり立てこもっていたが、その後、現場に突入した治安部隊に射殺された。捜査当局によると、男はモロッコ生まれの25歳で、地元メディアは、「イスラム国」の戦闘員を名乗り2015年のパリ同時多発テロの実行犯の男の釈放を要求したと報じている。

この事件を受け、「イスラム国」系の通信社は「イスラム国」の戦闘員による犯行だと伝えた。

以前、テロが相次いだことなどから、対策の強化に乗り出してきたフランスで再び起きた多数の死傷者を出した今回の事件。フランスのマクロン大統領は「テロの脅威は依然、深刻だという意識を一人一人が持ってほしい」と国民に訴えていて、フランス国内では再びテロへの不安が高まっている。