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前川氏が初コメント「不当な支配の可能性」

2018年3月19日 14:00
前川氏が初コメント「不当な支配の可能性」

文部科学省の前川喜平・前事務次官による授業をめぐり、文科省が教育委員会に報告を求めた問題で、前川氏が、「授業への国の直接的な介入は、法が禁じる不当な支配に当たる可能性が高い」と初めてコメントを出した。

先月、前川・前事務次官が名古屋市の公立中学校で行った授業について、文科省は、市の教育委員会に録音データの提供などを求めていた。さらに、文科省が、こうした要請をする前に、自民党の衆議院議員が、前川氏が授業に招かれた経緯について、文科省に問い合わせたことがわかっている。

この問題で、前川・前次官は19日、コメントを発表し、「授業内容に対する国の直接的な介入は極めて異例で、教育基本法が禁じている『不当な支配』に当たる可能性が高い」「悪しき前例を作ることにもなりかねないため、私の方から提出を控えるよう要請した」と明らかにした。

そして、「外部から何らかの強い政治的な働きかけがあったのだと思う」とする一方で、「文科省が政治の介入に屈してしまったことは残念」と述べている。

また、安倍首相は国会で、「今後とも文部科学省において、法令に基づき、しっかりと対応してもらう考えてございます」と述べ、文部科学省の報告を求めた行為自体は法令に基づいたものだったという認識を示した。