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中国・全人代 副主席に習主席の盟友・王氏

2018年3月17日 17:59

中国の国会にあたる全人代(=全国人民代表大会)で、習近平国家主席が全会一致で再選され、焦点の副主席ポストには習主席の盟友とされる王岐山氏が選ばれた。

憲法を改正し長期政権を見据える習主席の権力基盤固め。その総仕上げが、王副主席人事といえる。

17日の国家主席の投票で、習主席は全会一致で再選され、内外に統率力をみせつけた。そして、肝いり人事として注目された副主席のポスト、ここに盟友とされる王岐山氏を起用した。

王氏が、17日、投票した際には最高指導部メンバーよりも大きな拍手がおき、退席時にも周囲から握手を求められるなど圧倒的な存在感を見せている。

最高指導部を引退したばかりの王氏の起用は、習主席の意向が色濃く反映された異例の人事で、王氏の“豪腕”に政権安定を託したい習主席の思惑があるとみられる。

王氏は、反腐敗を指揮して、習主席の政敵を相次いで摘発し、権力基盤を築く上での最大の功労者。一方で、もうひとつ”経済のプロ”という顔もあり、かつて米中経済対話の窓口を務め、アメリカと太いパイプを持っている。

貿易摩擦で米中関係が不透明化するなか王氏は、副主席としてアメリカとの交渉の中核を担うとの見方が強まっている。