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ヒト受精卵“操作”不妊研究目的に限り容認

2018年3月9日 20:06
ヒト受精卵“操作”不妊研究目的に限り容認

遺伝子を効率よく改変できるゲノム編集技術でヒトの受精卵を操作する研究について、国の専門家会議は、不妊治療に生かす目的に限って「基礎研究の指針を作るべき」との報告書をとりまとめた。

国の生命倫理専門調査会がまとめた報告書では、研究に使う受精卵は、不妊治療の際に余った余剰胚に限るとし、ゲノム編集した受精卵をヒトや動物の子宮に移植したり、医療に応用することは、現時点では容認できないとしている。

その上で、まずは不妊のメカニズムの解明に向けた基礎研究の指針を作り、その後、がんなどの難病や遺伝病治療を目的とする研究についても速やかに検討するとしている。

報告書は、今月中にも安倍首相が座長を務める総合科学技術・イノベーション会議に報告され、文科省と厚労省が指針の策定を始める予定。