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伊総選挙まで1週間 復権目指す元首相

2018年2月26日 7:34

来月4日のイタリア総選挙の投票日まで1週間となる中、復権を目指すベルルスコーニ元首相が25日、演説を行い、難民により犯罪が増加しているなどと主張した。

脱税と汚職の問題で有罪判決を受け公職追放となっているベルルスコーニ氏は、支持者の前に笑顔で現れた。イタリアにはアフリカなどからの移民や難民が押し寄せ大きな社会問題となっており、ベルルスコーニ氏は難民への危機感をあおることで支持を訴えた。

ベルルスコーニ氏「イタリアでは3日に1人、女性が殺されているという」「難民・移民問題にとりかかるべきだ」

一方で、イタリアでは人種差別や移民排斥に反対するデモも各地で行われており、総選挙が近づくにつれ緊張が高まっている。世論調査ではベルルスコーニ氏の率いる中道右派連合が35.6%で支持率トップだが、ポピュリズム政党の五つ星運動(28.6%)、与党である民主党(中道左派連合として27.9%)との差は十分とは言えず、どの勢力が政権をとるのか読みづらい状況。

単独で過半数に達する陣営はないとみられることから、選挙後にどういう連立を組むのか、早くも選挙後をにらんだ展開となっている。