×

五輪メダル「報奨金」の意外な話

2018年2月23日 19:11

オリンピックでメダルを獲得した選手がもらえるお金「報奨金」について、中央大学法科大学院・野村修也教授が解説する。

    ◇

「報奨金」とはメダルの色に合わせて金は500万円、銀は200万円、銅は100万円がJOC(=日本オリンピック委員会)から支払われる制度。このほか各競技団体からの報奨金が上乗せされる場合もあるが、例えばカーリングやアイスホッケーの場合、JOCからの報奨金だけで、競技団体からは支給されず、団体によって差があるという。

Q:報奨金はどのように使われるのだろうか

基本的に選手の自由で、羽生選手の場合、前回の報奨金は復興に役立ててもらおうと、地元・仙台市に寄付されたという。

Q:何か課題はあるのだろうか

たくさんの報奨金をもらっていると思われるかもしれないが、スポーツにはたくさんお金がかかる。例えばフィギュアスケートの場合、コーチ代や靴代、海外遠征費などで毎年のように高額な費用がかかるので、アスリートへの金銭的支援は十分とは言えない。

また、現在は報奨金は選手本人に与えられるものだが、選手以外の人々の苦労にも報いる制度が必要ではないかという声も上がっている。JOCの理事によると、2年後の東京オリンピックでは、選手だけでなく、指導者にも報奨金を贈る話も出ているという。選手たちの活躍につながるのであれば、これも検討する価値が十分にあるかもしれない。