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カーリング女子“狙ってないしぐさ”の魅力

2018年2月23日 14:28
カーリング女子“狙ってないしぐさ”の魅力

世の中で議論を呼んでいる話題について、意見を聞く「opinions」。今回の話題は「『おやつ』『方言』競技以外でも話題のカーリング女子」。元プロ陸上選手の為末大氏に聞いた。

平昌オリンピックで、カーリング女子の日本代表の試合中の様子などがネット上で話題になっている。例えば、試合中の作戦会議の中で話す「そだねー」という言葉。SNS上では「#そだねー」というハッシュタグが生まれるほど。また、ハーフタイム中にお菓子や果物を食べている様子が“もぐもぐタイム”と表現され、選手たちが食べていた北海道のお菓子の売り上げが、急激に伸びているという。

ネット上では「互いを信頼しあっている感じが伝わる」「ルールは分かりづらいけど、ずっと見ていたい」「日に日にカーリングが好きになってきた」と、好意的な意見が目立っている。

――競技以外で注目されているカーリング女子ですが、為末さんはこうした現象、どう見ていますか?

「地球は青かった」という、まったくワケ分からない言葉かもしれませんが(笑)。ぼくがすごく好きなのは、これは宇宙に行った人の言葉なんですが、もうひとつ「この一歩は小さな一歩だが、人類にとっては大きな一歩だ」という言葉があります。一方で「地球は青かった」と。どっちかというと、地球が青かったというのが狙ってない感じがして、言葉として残るなと。

オリンピックって、これまでいろんな選手がこれをやってきまして、結構、僕も含めて、いろいろ狙うんですね。「これ流行(はや)るかな」とか(笑)。だいたいそういうのって外して、案外、こんなところがっていう部分が世の中に注目されて、それが魅力になっていくというので、特に今はSNSで、意外なところを見つけてきて、「これ面白い」って拡散して、広がっていくところがいいなあという感じがして、この言葉にしました。


――為末さんは、狙ってやったことがあるんですか?

狙ってやったことあるんですけど、恥ずかしくて言えませんけどね(笑)。何ひとつ流行らなかったので言えません(笑)。


■為末大プロフィル
陸上スプリント種目の世界大会で日本人として初めてのメダルを獲得。男子400メートルハードルの日本記録保持者でもある。現在は、スポーツに関するベンチャー企業の支援や義足の開発、選手の育成などを通じ、誰もがスポーツを楽しめる社会を目指している。


【the SOCIAL opinionsより】