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子どもたち犠牲 ユニセフが「白紙の声明」

2018年2月21日 21:40

ユニセフ(=国連児童基金)は20日、内戦が続くシリアの首都やその近郊で、多くの子どもたちが犠牲となっていることを受け、言葉の書かれていない「白紙の声明」を発表した。

シリア人権監視団によると、反体制派の拠点となっている首都ダマスカス近郊の東グータ地区で、アサド政権軍の空爆などにより、19日からの2日間で子どもを含む250人以上が死亡したという。

ユニセフの中東・北アフリカ地域事務所の代表は20日、声明を発表し、「どんな言葉を使っても、殺された子どもたちやその親たち、彼らの大切な人々のことを言い表すことができない」として、10行にわたって言葉の書かれていない白紙の声明を公表した。

ユニセフ本部はこの声明に付け加えて、「苦しみを与えている人々は、その残忍な行為を正当化する言葉があるのか?」とも問いかけている。

連日、多くの犠牲が出ている東グータ地区では、政権軍の包囲によって、物資が十分に行き渡らず、多くの子どもが栄養失調に苦しむなど、人道上の危機も指摘されている。