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魚も“凍死”する寒さ 強烈寒波に列島は…

2018年2月7日 19:13
魚も“凍死”する寒さ 強烈寒波に列島は…

列島を襲っている“数年に1度の寒波”。各地で大雪と寒さによる影響が出ている。

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うずたかく積もった雪…。広島県北広島町では、平年の3倍近い積雪を記録し、最深積雪は198センチ。雪かきをする男性に話を聞くと、雪の下に家庭菜園があるという。

地元の男性「(雪の重さで)鉄骨が曲がってしまうので、それで掘ってる」

北海道新ひだか町では、雪の重みでミニトマトのハウスが倒壊した。「7棟、8棟、9棟…9棟やられた」――新ひだか町・静内では、6日までに統計以来最大となる43センチの積雪を記録していた。

7日は、列島の9割以上で最低気温が氷点下となった。兵庫県姫路市では最低気温が氷点下5.7℃と、今シーズン一番の寒さに。このため、海の一部が凍りついた。徳島市でも今季一番の寒さとなり、市内を流れる川が凍った。


■“凍死”した魚が海岸に

北海道稚内市では、流氷とともに大量の「マイワシ」が海岸に打ち上げられた。

そんな中、マイワシを選びながら袋につめる男性の姿も…。

男性「(食べ方は)いわしのつみれかな」「異常寒波だな」

稚内水産試験場は、寒波や流氷の影響で海水温が急激に低下したことが原因とみている。

和歌山県白浜町の海岸でも、フグやハリセンボンなど多くの魚が打ち上げられていた。

京都大学瀬戸臨海実験所・久保田信准教授「低温で凍死ですね、完全に」

6日だけで20種類、100匹の魚が見つかったという。


■野菜高騰に追い打ち

この寒波は、高値が続く野菜にも今なお、影響をもたらしている。キャベツなどを栽培する東京都西東京市にある農園では…。

農家・安田弘貴さん「寒さの影響で表面が紫色になってきている現象と、下の方が黒くなってきて黒ずみが拡大している状態。雪がとけるのに1週間かかって、さらにそこから雪が降ってしまって凍傷でやられてしまったり、中まで腐っちゃったり」

1月に降った2度の大雪の影響で収穫量が減少。さらに、収穫できるものも色が悪いなどの理由でスーパーへの出荷には向かないため、自宅前で販売しているという。

記録的な寒さなどの影響で去年から続く野菜の価格高騰。農林水産省によると、2月半ばまでキャベツは高値で推移するが、その後、平年並みに戻るとしている。また、白菜やにんじんは2月いっぱい高値が続く見通しだという。