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“紙おむつ”を下水道にポイ 実現なるか?

2018年2月5日 16:59
“紙おむつ”を下水道にポイ 実現なるか?

小さな子どもや介護が必要な高齢者が使っている“紙おむつ”。たまってしまうと処理が面倒なこの紙おむつだが、今後、直接下水道に処理できないか国土交通省が検討を始めた。

おむつを楽に捨てられるかもしれない。この朗報に子育て中の人たちからは、こんな声があがった。

「頻繁にその都度捨てられたら、ありがたいなと思います」

「(おむつの)ゴミ出しも結構大変ですけど、自分の体の負担も楽ですし、何よりに臭いがなくなるのがうれしいですね」

このように、おおむね好意的に受け入れているようだ。

一方、約200人が暮らす神奈川・横須賀にある“横須賀老人ホーム”では、1日に使う紙おむつの量は、約1500枚にのぼるという。小関副所長によると「おむつは非常に水分を含んでいるので、介護職員の腰痛についても非常に苦労しています」ということだ。重いものになると、約5キロにもなる。

一体、どのようにして紙おむつを下水で処理しようと検討しているのだろうか。国土交通省の検討会をまとめている日本大学の森田教授はこう語る。

「(使用済みのおむつは)塊なので、基本的には粉砕しようと思っている。イメージしやすいのがディスポーザーという物がありまして」

ディスポーザーとは、台所で出た生ゴミを細かく砕く機械のことで、下水などに直接流すこともできる。このディスポーザーを応用するという。

福岡県にある“フロム工業”では、すでに独自で“紙おむつ用のディスポーザー”の試作品を制作していた。紙おむつを機械に入れてみると、粉砕されて出てきた。実際に触ってみたところ、粉砕された紙おむつは水分を吸ってドロドロしている。フロム工業の尾畑会長はこう話す。

「水を含んでものすごく体積が増えますから、これが配管にどう影響するのかと。これが研究課題になると思います」

国土交通省では、今後5年かけて実用化出できるのか検討を進める方針だ。