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米・新核戦略に中国反発「脅威誇張に反対」

2018年2月4日 17:40

アメリカが発表した新たな核戦略でロシアなどを「脅威」と位置づけたことについて、名指しされたロシアや中国が反発している。

アメリカのトランプ政権が2日に発表した新たな核戦略では、抑止力を高めるため核兵器の増強や近代化を打ち出しているほか、ロシアや中国、北朝鮮を「現代の脅威」と位置づけている。

これに対し、ロシア外務省は3日、声明を発表し、「敵対的、反ロシア的な内容で深く失望した」と批判した。

また、「ロシアの核戦力の近代化などを核兵器増強の理由にしているが、これは事実ではない」として、アメリカが核兵器の増強を正当化するためロシアを利用していると反論。対抗措置を取ることも示唆していて、米露の溝がさらに深まっている。

また、中国国防部の報道官も4日、談話を発表し、「中国の脅威を誇張することに断固反対する」と批判した。その上で、「中国はいかなる状況でも核兵器による威嚇や先制攻撃は行わない」と反論。

さらに、前のオバマ政権による「核なき世界」の方針からの大転換となる今回の新戦略について、「平和と安定をめざす世界の潮流に逆行するものだ」と批判している。