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中国、初の“北極白書”を発表

2018年1月26日 20:09

中国が北極に関する政策を盛り込んだ初めての白書を発表した。北極海を通る航路の開発や資源の確保にむけて影響力を強める思惑があるとみられる。

巨大経済圏構想「一帯一路」を推し進める中国は、北極海を通ってヨーロッパに向かう航路を「氷上のシルクロード」として開発しようとしている。

中国政府は、26日に発表した白書で、中国を北極圏に最も近い国の1つと位置づけ、航路や資源を開発する権利があると主張。今後、企業も巻き込んで航路を商業利用する道を開くほか、国際的なルールづくりにも関与するとしている。

北極海は地球温暖化によって海面の氷が減少し、航路としての利用や天然ガスなど資源開発への各国の関心が高まっている。

今回の白書では各国と協力し開発に貢献すると強調しているが、国際社会からは、北極圏の権益確保に強い意欲を示す中国を警戒する声も上がっている。