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プロも一目置く?将棋指さない「みる将」

2018年1月18日 14:40

「みる将」とはルールがわからなくても棋士のしぐさや食事などに関心を示すファンのこと。どんなところを見ているのでしょうか。

羽生善治竜王と藤井聡太四段が、公式戦で初めて対局するのを前に会見した事が先日、ニュースになりました。その後「みる将」のツイートが普段の30倍ほどに増え、ネット上で関心が集まっています。

千駄ヶ谷にある東京・将棋会館で「みる将」について聞いてきました。みる将はどこを見ているのでしょうか。

まずは30代女性の「みる将」ポイントは、「藤井四段のしぐさ」。対局中にハッとするしぐさがかわいくてたまらないそうで、いい手を思いついたのではと、ドキドキするそうです。他にも前傾姿勢や扇子を開いたり閉じたりするしぐさもポイントだそう。

続いては、あるお母さんの「みる将」ポイント。それは「佐藤天彦名人の髪形」です。普段はきっちりしている佐藤名人なんですが、対局中に髪をかき上げる癖があり、髪形が乱れるそうです。その髪形が自分の子どもとそっくりでいつも楽しみだそうです。

では、将棋を指す側の人はどう考えているんでしょうか。専門家の方に話を聞いたところ、盤上以外ばかりを見ている「みる将」に対して、これまでは否定的な意見が多かったそうなんですが、「みる将」の着眼点には、将棋を指す側も気づかされる事が多く、貴重な存在だといいます。

たとえば、佐藤名人の髪形を乱してしまう癖ですが、この癖が出たときはプロの解説者も「今日は調子がよさそうですね」と解説するそう。

「みる将」から本格的に将棋を始める方も多いそうなので、将棋を始めてみたいけど、難しそうという方は、「みる将」から始めてみてはいかがでしょうか。