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「障害者雇用」改革への取り組みとは?

2018年1月15日 14:16
「障害者雇用」改革への取り組みとは?

障害者雇用の変革に取り組む成澤俊輔氏。成澤氏は3歳の時、徐々に視力を失う難病と診断され、現在ははわずかに光を感じるのみだという。大学時代には、ひきこもりを経験するも克服し、経営コンサルなどを経験し、独立した。現在は、障害者が安心して働ける環境整備と、就労訓練などを提供するNPO法人の理事長を務めている。


――成澤さん、障害者が安心して働ける環境とは、どういったことなんでしょう?

私たちは就労困難な方、家族、支援者、行政、企業の皆さんに「働く」を通じて「大丈夫」と申し上げるのが仕事です。

私たちのところには10~20代で、不登校、いじめ、学校の中退を経験した若い職業経験がない人や、30~40代の中高年の引きこもりといわれる、大学とアルバイトはできたけれども働けていない、もう30歳だが自分の親は介護や年金だという課題を抱えている人、そして50~60代で大企業を早期退職してしまったり、エンジニアで鬱病になってしまったり、障害を持ってしまった人たち――そんなそれぞれの人たちに自分の強みや特技を生かしながら働ける環境をつくりたいなと思っています。


――そういった方々の強みを見つけるために、どういった工夫をされているんでしょうか。

大きく分けると2つあるかと思います。まずは家族から協力をしてもらうことですね。特に若い働きづらさがある子どもたちの親御さんに、「息子さん、娘さんの強みってなんですか、いい所ってなんですか」と聞くんです。毎日朝7時に起きられたり、しっかり挨拶ができることでも十分強みだよと。その強みや好きなこと、得意なことを、家族に意識をしてもらうことなどを大事にしています。

2つ目は、いろんな仕事を経験してもらうことかなと思っています。おそらく仕事というのは「パソコンを使う/使わない」「1人で行う/チームで行う」「マニュアルがある仕事/臨機応変な仕事」、この6つに分けられるかなと思っています。

キッザニアのように、様々なシーンやシチュエーションで、いろんな仕事の経験をしてもらうことで、「これは自分に向いているな」「これ嫌だな」「週3日、6時間だったらデータ入力の仕事できるな」「小さいチームでの働き方って嫌だな」とか、そんなことを感じてもらえたらなと思って、マッチングや支援をしています。


【the SOCIAL guestより】