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首相、バルト3国訪問“北への圧力最大化”

2018年1月14日 6:52
首相、バルト3国訪問“北への圧力最大化”

バルト3国を訪問している安倍首相は、14日までにそれぞれの首脳と会談を行い、北朝鮮に対する圧力を最大限まで高めることで一致した。

安倍首相は、リトアニアのスクバルネリス首相との会談の冒頭で、北朝鮮の脅威を強調した。

安倍首相「北朝鮮は、今や(首都)ビリニュスも射程に入る弾道ミサイルを発射するなど欧州全体にとっての脅威であります。リトアニアと共に北朝鮮をはじめとする国際社会の課題に対して、緊密に協力していきたいと思います」

これに対し、スクバルネリス首相は、「日本の立場を完全に支援する」と述べた上で、「北朝鮮は地域の平和と安全保障に対する脅威となるような活動を抑制すべきだ」と応じた。

日本の首相としてバルト3国の訪問は、安倍首相が初めてとなる。首相周辺は、「長期政権だからこそできる幅広い外交だ」とその意義をアピールしている。

一方で、北朝鮮問題の解決につながるかどうかという観点に立つと、与党内からは「重要な中国との関係がいまだ不安定な状況なのに、バルト3国との連携にどれだけ実効性があるのか」と、今回の訪問の重要性をいぶかる声も出ている。

安倍首相は、「地球儀を俯瞰(ふかん)する外交だ」と意義を強調しているが、6年目となる長期政権だけに国益に直結する成果が問われることになる。