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共同入場、美女軍団…北、五輪参加の狙いは

2018年1月9日 19:29

韓国と北朝鮮の間で行われている南北閣僚級会談で、北朝鮮側は平昌オリンピックへの参加を表明した。そもそも、なぜこれが問題になっているのかということなどについて、「news every.」小西美穂キャスターが解説する。

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北朝鮮はこれまで平昌オリンピックに出るという意思表示をしていなかった。しかし、元日に金正恩委員長が「代表団の派遣を含め必要な措置を講じる用意がある」と演説し、参加に前向きな姿勢に転じた。この発言によって北朝鮮は参加に向けて大きく動き始めた。

北朝鮮で出場枠を確保しているのはフィギュアのペア、リョム・テオクさんとキム・ジュシクさんの2人。このペアは去年、国際大会で好成績を収めオリンピックへの出場枠を獲得していたが、エントリー期限までに登録をしていなかった。

ただ、IOC(=国際オリンピック委員会)は北朝鮮の選手がオリンピックに出場できるように登録期限を延長することを明らかにしている。つまり、登録すれば出場できるという。

■メダルの可能性は?

フィギュアスケートの専門家・河合彩さんは「経験不足などのためメダル争いには絡まないが、十分世界で通用するレベル。2人ともまだ若いので、この先どんどん伸びてくるのでは」と話している。

また、北朝鮮がこれまでに獲得したオリンピックのメダル数は、夏が金メダル16個を含む54個なのに対し、冬は金メダルがなく銀1個、銅1個にとどまっている。

■南北で共同入場?過去には…

2000年にオーストラリアのシドニーで行われた夏のオリンピックでは、韓国の選手と北朝鮮の選手が同時に入場するシーンがあった。そして、持っていたのは国旗ではなく朝鮮半島が描かれた旗だった。これは「統一旗」と呼ばれ、韓国と北朝鮮の代表団がスポーツ大会などで合同で活動を行うときに使われるもの。

今は韓国と北朝鮮の仲はよくないが、当時は南北首脳会談が行われるなど友好ムードが急速に高まっていたときだった。今回の会談で北朝鮮は共同入場を提案したということだが、実現するのか注目される。

■韓国での反応

今月4日に韓国で発表された世論調査によると、北朝鮮のオリンピック参加について「賛成」の人が76.7%、制裁・圧力を優先すべきで「反対」だとした人が20.3%になっている。つまり8割近くの人が、北朝鮮のオリンピック参加は南北関係改善と平和のために役立つとして歓迎している。

■「美女軍団」来る?

スポーツの大きな大会には「美女軍団」といわれる大応援団が来て日本や韓国で注目されたが、これまでオリンピックには来ていない。そんな中、2005年に韓国で開かれたアジア陸上選手権に来ていたメンバーの中に、実は金委員長の妻、李雪主夫人とみられる人物がいた。「美女軍団」の一人として韓国に来ていたという。

今回、平昌オリンピックには応援団を派遣するということだが、どのようなメンバーが来るのか注目される。

一方、開会式には各国の首脳も集まるが、さすがに金委員長は来ないと思われる。ただ、金委員長の実の妹である金与正氏が出席する可能性があるとの臆測が出ている。与正氏は党宣伝扇動副部長という肩書で金委員長の広報を務めているため、出席するのではとみられている。

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一転して北朝鮮が南北融和路線にかじを切ってきて、韓国もそれに呼応しているように見えるが、国連の制裁が強まる中、北朝鮮としては日本、アメリカ、韓国の連携にくさびを打ちたいという狙いもある。北朝鮮の意図をしっかりと見ることも大切だといえる。