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お利口で丈夫な馬、キタサンブラックとは?

2017年12月26日 16:35
お利口で丈夫な馬、キタサンブラックとは?

今年の有馬記念を勝利し、引退を迎えるキタサンブラック。どんな馬なのか、その強さについて調教師に聞いた。

有馬記念の4日前、キタサンブラックに会いに栗東トレーニングセンターへ。ここでは、2000頭を超える競走馬が暮らす。有馬記念を4日後に控え、キタサンブラックは穏やかに時を過ごしていた。史上最多タイとなるG1優勝、史上最高額の通算獲得賞金で競馬史を塗り替えることになる。

「成績だけでなくて普段もすごくお利口さんで、健康で丈夫ですし、いろんな部分で優れていますね」(栗東トレーニングセンター・清水調教師)

丈夫な馬体に加えて、鍛えれば鍛えただけ強くなる。キタサンブラックは調教師たちの想いに素直に答えた馬だった。2歳で清水厩舎(きゅうしゃ)に入ったキタサンブラック。当時は細身だったが、清水調教師のもとで鍛えぬかれ、デビュー戦までには他の馬よりも大きな馬体へと成長をみせた。

キタサンブラックは、時に他の馬の3倍の調教メニューをこなしたという。それを可能にしたのは、強じんなスタミナ。他の競走馬に比べ、バテない体は、レースでも武器となった。

キタサンブラックは先頭を走る逃げ馬タイプ。通常の逃げ馬は、終盤、スタミナとの闘いで失速するが、キタサンブラックはレースの終盤に加速する。この末脚も武器となり、G1を6勝で2017年の有馬記念を迎えた。

「ここ使うよって決めたところをしっかりと欠席せずに走ってくれましたんでね。すごい成績を残してくれましたんで、感謝しかないですしあとひとつね」「いよいよですね」(清水調教師)

そして迎えた有馬記念。キタサンブラックにとって最後のレース。スタートダッシュで先頭を奪うと、落ち着いた走りを見せ、終盤で加速。後続を寄せ付けることなく1着でゴール。G1を7勝したのは歴代最多タイ。すべてのレースで得た通算獲得賞金は、史上最高額。キタサンブラックはラストランを有終の美で飾った。


【the SOCIAL todayより】